眼の病気ガイド
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皮膚がん

皮膚がんについて

環境汚染に伴い年々増える紫外線の量とともに、日本人の皮膚がん発生数は年々高まっているそうです。
最近では、ロンドン五輪出場を目指すしずちゃんこと山崎静代さんのトレーナー・梅津正彦さんが悪性の皮膚がんにかかり、手術を受けたというニュースが流れましたね。梅津さんの右脇腹に見つかったのは“メラノーマ”という悪性皮膚がんです。
メラノーマの患者数は皮膚がん全体の5%程度ですが、死亡者数は皮膚がん全体の8割を占めています。転移が早く、最も予後の悪いがんの一つで、早期発見できれば手術で治るものの、ホクロと似ていて手遅れになるケースも多いのが特徴です。
「そういえば、最近気になるホクロを見つけたんだけど、大丈夫かな?」なんて、ドキッとしたりしませんか?皮膚がんに限りませんが、がんはやっぱり早期発見早期治療が重要です。今回は「皮膚がん」の役立つ知識をお届けします。

代表的な皮膚がんは3種類

皮膚がん(皮膚悪性腫瘍)の中でも頻度が高く重要なものには、基底細胞がん、有棘細胞がん(扁平上皮がん)・悪性黒色腫(メラノーマ)の3種類が挙げられます。

基底細胞がん

皮膚がんの中で一番頻度が高く、中高年の顔面によくできます。
転移をきたすことは非常に少ないですが、局所で浸潤(じわじわとがんが周囲に広がること)し、深部にも広がる性質があります。放置すると、大きな腫瘍となり、最終的には肺転移などで亡くなることもあります。

有棘細胞がん(扁平上皮がん)

2番目に頻度が高く、悪性度も中間のがんです。高齢者の顔面、四肢によくできます。
進行すると、リンパ節転移、血行性転移(肺転移、脳転移、肝転移など)をきたすことが特徴です。局所では浸潤し深部に進行するとともに、腫瘍の中央が潰瘍化し悪臭を発するようになります。

悪性黒色腫・メラノーマ

3番目に頻度が高く、悪性度が非常に高いがんで表皮と真皮の境界にあるメラノサイト(メラニンを産生する細胞)が悪性化したものです。皮膚のメラノサイトが存在する場所ならどこにでも発生する可能性があり、臍、肛門、唇、鼻の粘膜などにも発生します。リンパ節、血行転移を生じやすく、肺、骨、肝臓などの臓器に転移して死亡する可能性が高いです。

非対称で輪郭がぼけた大きなホクロに注意

早期発見のために、皮膚がんを早期発見するための、ポイントをご紹介します。
ホクロと爪をチェックしてみてください。

かたさがヘン!

一般に、ホクロは均一なかたさをしていますが、がんになると、その一部または全体がかたくなってくることがあります。

大きさがヘン!

短期間に、ホクロ(それっぽく見えるものも含む)が大きくなった場合には要注意です。

色がヘン!

がんになると濃い黒色に変化する事が多くあります。また、複数の色が混じり、まだらになることもあります。

形がヘン!

ホクロ(それっぽく見えるものも含む)のふちの形状が、変わったりしたら要注意です。がんになると輪郭がぼやけてきます。

爪がヘン!

爪に縦スジがあらわれ、6ヶ月~1年かけて色が濃くなり、スジが拡大してきたら、がんのサインかもしれません。

治療法の基本は手術

基底細胞がん

手術が基本です。通常1、2回の手術で完治します。大切なのは早期に切除することです。ただし、発見が遅れても、広範囲の切除で治癒する可能性が高いです。ごく稀に切除が行われず、転移を生じた場合は予後が悪くなることがあります。

有棘細胞がん(扁平上皮がん)

手術が基本で進行度に応じてリンパ節郭清が行われます。放射線治療、化学療法(抗がん剤)が有効です。転移のない初期のものは手術で比較的コントロール良好です。ただし、転移のあるものの予後は悪くなります。

悪性黒色腫・メラノーマ

手術が基本で放射線治療、化学療法(抗がん剤)が有効です。周辺の組織に浸潤する傾向が非常に強いので、正常皮膚を5cm程度含めて、広範囲に腫瘍摘出を行います。転移のない初期のものは手術で比較的コントロールすることが出来ます。ただし、転移のあるものは非常に危険です。

原因で多いのは紫外線の関与

最後に、原因と予防法についてみてみましょう。

基底細胞がん

日本人では、紫外線を浴びやすい顔面に多く見られることから、紫外線の関与が示唆されています。

有棘細胞がん(扁平上皮がん)

紫外線、砒素、タール、外傷、熱傷、放射線、色素性乾皮症、白板症、尖圭コンジローマ(ヒト乳頭腫ウイルスが原因の感染症)、扁平苔癬、免疫抑制剤などが原因となります。

悪性黒色腫

紫外線、砒素、外傷、熱傷、放射線、色素性乾皮症などが原因です。

というように、3種類のがんのすべてで原因とされているのが「紫外線」です。紫外線と言えば「日焼け」です。

日焼けと皮膚がんの関係について、埼玉医科大学の山本明史教授は次のように述べています。

「問題は、日焼けによる色素沈着で生じるシミです。シミは、太陽の紫外線から身体を守るための防御反応で、この反応がどんどん積み重なることで肌は黒くなります。しかし同時に、皮膚へのダメージも積み重なり、皮膚がんの発生につながるリスクも高まるのです。」

さらに、有刺細胞がんと悪性黒色腫・メラノーマでは、「外傷」と「火傷」も原因にあがっています。外傷や火傷の後は、しっかり治さないと、がん化する可能性があります。

というように、原因はさまざまですが、まずは帽子や日焼け止めクリームなどで紫外線を防ぎ、日焼けしないことが一番の予防法です。

日焼けは紫外線による色素沈着だけでなく、「火傷」としても、がん発生の原因になります。気を付けてください。

まとめ

◎皮膚がんの一番の原因は紫外線。予防するには紫外線対策をしっかりして、日焼けしないこと。
◎皮膚がんの主な種類は3つ。一番怖いのは「悪性黒色腫・メラノーマ」です。
◎外傷、火傷の痕はしっかり治さないとがん化する可能性があります。
◎ホクロの異常に要注です。かたさ、色、形、大きさなど、「ヘン」な変化はがんのサインと疑ってください。
◎治療の基本は手術です。早期なら、治る率は高くなります。

以上のことをポイントとして覚えておいてください。

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